S:先生、フラクタル心理学を勉強していると、アドバイスを頼まれることがよくあるんです。
K:ほほう、いいじゃないか。人の役に立てることはいいことじゃ。
S:はい。ただ、相手が感情的になってくると、僕の方が混乱してしまって。よくわからなくなるんです。人の話を聞くのって難しいですね。
K:なんじゃ、感情に呑み込まれるとは、カウンセラーがそれじゃあダメじゃないか。
よし! 人の話を聞くときのコツを、一つアドバイスしよう。
ワシは、奈良の東大寺が大好きなんじゃ。あそこには巨大な大仏様がおる。大仏様の前に立つと、自分の小さな欲や心配がバカらしくなるぞ。
だから、人の話を聞くときは、自分が大仏様になればいいというわけじゃ。
S:どういう意味ですか???
K:つまりじゃな、イメージの力を使って、圧倒的な存在になりなさいということじゃ。
自分が、巨大な大仏様や観音様だと思いなさい。そして、悩める人々の話を聞いているんじゃ。どうじゃ? 自分が巨大ならば、相対的に、相手が小さく小さくなるじゃろう。
S:はあ〜。まあ、親指の大きさくらいになりますね。
K:そうじゃ。すると感情はちっとも怖いものじゃなくなる。ささやき声にしか聞こえないじゃろう。
もちろん、人の苦しみは理解できるし共感もできる。一方、それに巻き込まれず、広い視野からアドバイスができるんじゃ。これは、相手のためになるぞ。
S:なるほど〜。でも、そんなに簡単にいくでしょうか。
K:イメージの力をバカにしてはいけない。
一流のアスリートは、イメージトレーニングもかなりやっているんじゃ。
この方法は、人前で緊張しやすい人にも効果的じゃ。
しばらく、イメージの練習をしてみなさい。先になりたい自分をイメージするんじゃ。
脳内にクリアにイメージできるならやがて現実化する。
S:はい! やってみます!
K:そうそう、ぐうたらな自分をなおしたいときは、不動明王に叱られるイメージが良いぞ!