2025年を迎えるにあたり、この20年の軌跡を振り返り、新たな決意をここに記します。
私のプロフィールには、
2005年思考と現象の仕組みを解明したTAW理論を開発者から直接教わり、長年苦しんできた「生きづらさ」の本当の原因がわかる。同時に心理セラピスト・講師として活動を始める。
とあります。
2025年は、私がTAW理論に出会ってから、ちょうど20年になります。
20年目に思うこと
20年。それは、一つの世代が育つほどの長い時間です。ある時期は、仕事で毎週のように全国を走り回ったこともありますし、別の時期には、自分自身と向き合う時間が必要だったこともあります。
それでも、一貫して私はこの理論に魅了され続けてきました。なぜなら、私にとって「原理原則(世界の構造)」は何よりも興味のあるテーマだからです。
20年前、私を動かした問い
私の人生には、幼い頃からずっと共通する問いがありました。
「この世界(宇宙)を動かしているものはなんだろう?」
「運命はあるのだろうか?」
根本を知りたい。世界の始まりや、人が存在する意味を知りたかったのです。青臭い問いだと一笑に付されるかもしれませんが、それでも知りたかったのです。
ある人はその答えを、物理学や数学に求めるでしょう。またある人は宗教や哲学、美術に向かうかもしれません。私の場合は、心理の道を通って、この問いに向かうことになります。
五里霧中
当時の私は、濃い霧の中を手探りで歩いているようでした。
子どものころ感じていた楽しさや喜びはすっかり失われ、日々の生活には充実感がありませんでした。さらに、母を亡くしたばかりで、怒り、悲しみ、不安といった感情が次々に押し寄せ、それに振り回されていました。
今思えば、まさに「悲劇のヒロイン」の気分だったのです。でも、だからこそ、幼い頃からずっと考えていた問いが強く意識されていました。
しかし、「世界の構造」を知りたいという動機の一つが、「私を優遇してくれないこの世界が嫌いだから」ということに、その時は気づいていませんでした。
私は、もがいていたのです。
出会い
そんな私が、2005年、TAW理論の開発者から直接学ぶ機会を得たことは、まさに人生の転機でした。
TAW理論は、私が何より知りたかった「世界の構造」を示してくれました。
それまでの私は、この広大無辺な宇宙に後から生まれた、はかなく小さな存在だと信じ込んでいました。そんな私にとって、時間と空間の謎に挑戦したこの理論は世界の見方を根底から覆すものでした。そして、その斬新な内容に、瞬く間に心を奪われていったのです。
とは言え、その頃の私は、本質的には何もわかっていませんでした。頭ではわかった気分でいましたが、感情は全く自分事と受けとっていなかったのです。
それでも、20年前のこの出会いが、人生を大きく変えていくことになります。
被害者意識と向き合う
私にとって最も困難だったのは、自分の被害者意識と向き合うことでした。
仕組みさえ知れば、人生はバラ色になるはずだったのに、本当に理解するためには、かえって見たくないものと向き合うことになったのです。わざわざ遠回りをしているようで、当時の私にとって決して簡単なものではありませんでした。
私は忍耐強く、頭でっかちな自分と向き合い、現実と幻想を区別していきました。結局のところ、自分を苦しめるものは外側にはおらず、内側にいたと認めざるを得ませんでした。
しばらくすると、カウンセラーや講師としても活動を始めることになります。
一つ課題をクリアすると、次のチャレンジがやってくる――そんな日々でした。
終わりのない旅のようでしたが、不思議と前に進むたび、少しずつ心に光が差し込むような感覚がありました。
私は忍耐強く「心のお掃除」をしながら、「原理原則」に基づいて考える訓練を続けたのです。
今振り返ると、当時の私は物事を必要以上に重く受け止め、「こうでなければならない」と視野を狭めていたように思います。もし、あの頃の自分に声をかけられるなら、「もっと肩の力を抜いて、視野を広げてごらん。大丈夫だから」と声をかけてあげるでしょう。
なぜなら、あの苦しかった世界は、すべて自分の思考がつくり出していたものだと、今ならはっきりとわかるからです。
内向きの意識が外向きに変わるとき
時は過ぎていきます。
これからも、変わらないこと。私はきっと、「心の仕組み」や「原理原則」を、ちょっとマニアックに表現していくでしょう。それを通じて、人生をもっと楽しむ人が増えたらいいなと願いながら。
もちろん、変わることもたくさんあるはずです。その中の一つが、内向きだった意識が外向きに変わってきたこと。
ところで、フラクタル心理学の上級講座を教えていたとき、「宇宙はあなたと一体である(あなたは星そのもの)」という内容が書かれたページがいつも気になっていました。
カウンセラーになる前、私はスピリチュアルの世界にはまっていました。そこには答えがあるような気がして、運命や人生の意味を読み解こうと夢中になっていたのです。
でも、それらを追求すればするほど、私は周囲の人から浮いているような感覚になり、「自分は特別な存在で、他の人とは違う」という意識が強まっていきました。
今振り返ると、それは私自身が抱えていた「嫉妬心」を隠すためのものであり、自己欺瞞でした。
だから私は、それらを封印したのです。
この20年間、私は「特別であること」ではなく、「原理原則」と向き合うことを選択し続けてきました。今、ようやく折り返し地点に来たように感じます。
雑草を抜き取り、整地された土地に新しい種を植えるように、2025年は私の中のすべてを融合し、新しい芽も育てていく年になるでしょう。
そして何より、「シンプルな幸福」を感じられる自分が、何よりも嬉しいのです。
きっと、これを読んでいるあなたの人生にも過去いろいろな時間があったと思います。
私たちは忍耐強くいなくてはいけない時間を嫌いますが、後から振り返ると、それこそが自分を鍛えてくれた貴重な時間だったとわかります。そう実感すればするほど、過去がどんどん光り輝いてくるのです。
あなたの「ここまで」は、どのような道のりでしたか?
そして、「これから」、どのような未来を描いていくのでしょう。