S:先生はカウンセラーの育成にも熱心ですよね。
K:そうじゃ。フラクタル心理学は日常で使える心理学じゃ。だからこそ、使いこなせる人を育てたいんじゃ。価値観が多様な時代に、古い考え方だけでは疲弊してしまう。
モヤモヤしながら頑張るのは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもの。疲れ切って本来の力を出せない人がたくさんいる。こじらせる前に軌道修正できたら、それこそ社会貢献じゃ。
S:なるほど。ところで、カウンセラーに必要な力って何でしょう。
K:まずは、フラクタル心理学を正しく理解することじゃな。そうでなければ、フラクタル心理カウンセラーとは言えない。大学も最低4年は通うように、なんでも、自分の血肉にするには時間がかかる。
もちろん、カウンセリング力も大切じゃ。特に、質問力を鍛えていくといいぞ。
S:質問力ですか。
K:そうじゃ。適切な質問をすることで、悩んでいる人の脳を整理することができる。カウンセラーに誘導されて自分で答えを導き出せたらスッキリするものじゃ。
S:どんな質問がいいでしょう。
K:そうじゃな。
問題を解決したい場合は、問題を具体化した方がいいんじゃ。
S:具体化ですか。
K:そうじゃ。
「いろいろ問題があって、仕事に身が入らない」
「夫にいつもイライラしてしまう」
「自分に全然自信が持てない」
「あちこち身体の調子が悪い」
悩みは本人にとっては慢性化していることが多い。だから、カウンセリングでも具体的な出来事や状況を言わず、「いろいろ」とか「いつも」「全然」など漠然としていることが多いんじゃ。
だから、本人はどうしていいかわからない。
これではあいまいすぎて、具体的な対策(行動)が取れないんじゃ。本当に全部ダメなのかというと、実はそんなことはない。だから、小さなことでもいいから、出来事や条件を具体的に落とし込んでいく必要があるんじゃ。
「具体的には、最近どんなことでそう感じましたか?」
「どんな時に、一番そう感じますか?」
5W1Hというじゃろう。
いつ、どんなとき、どんな条件下なのかを特定していくんじゃ。
こうやって出来事を明確にしていくと、相談者の信じ込み(問題を起こす思考パターン)が見えてきたりもするんじゃよ。相談者独特のパターンがわかったら、そのパターンを変えることもできる。
S:なるほど〜。具体化か〜。これは普段でも使えそうです。
K:そうじゃ。問題があるなら具体化する。これをルールにしておくといいぞ。
だから、モヤモヤしている人には具体化する質問じゃ。
S:わかりました。
また、教えてください!