Homo sapiens(霊長目 ヒト科)
直立二足歩行を主なロコモーションとして用いる唯一の哺乳類。
この歩行は自由になった前肢を用いて、道具の使用を可能とし、
脳の異常な発達に影響を与えたと考えられている。
環境に適応するのではなく、環境を改変することで、地球上で
もっとも繁栄した種となった。
私はけっこう、博物館や美術館へ行くのが好きなのですが、
先日、上野で大哺乳類展2を見てきました。
特に印象的だったのが、会場中央に、
分類別に約200種の哺乳類の剥製が大行進しているところ。
圧巻の迫力で、あらゆる哺乳類が、前へ前へと行進しています。
これはロコモーションそのものを表現しているのでしょう。
ロコモーションとは、「移動運動」「移動力」という意味ですが、
この力があるからこそ、哺乳類は多様性と自由度に富み、
様々な環境で繁栄してきたそうです。
ロコモーションすることで、生き残ることができる。
そして、人間は、爆発的に脳を発達させるロコモーションのおかげで、
もっとも繁栄した種となりました。
科学はアイデアの宝庫です。
これを心理に当てはめてみましょう。
ロコモーションが繁栄をもたらすということ。
つまり、変化こそ、豊かな人生に不可欠だということです。
変化しなければいけないときに変化できないのは、
ロコモーションしないということなので、滅びの方向へ行ってしまうのです。
フラクタル心理学では、環境も自分の思考だと考えます。
ですから、偶然その環境にいるのではなく、もともと自分の思考が環境をつくり、更にその環境をフィードバックすることで強化していきます。
ただし、永遠に良いものはありません。
量が増えると、どれほど良いものでも悪(問題)に変わる時がくるのです。
そんな時こそ、思考のロコモーションが大切。
変化するべきときに、変化できないのが問題をつくるからです。
行動(移動)しなければ、変化できません。
私たちは、身体を健康に保つためにも、マラソンやウオーキングなどをしますが、これもロコモーションを身体に落とし込んでいるようなものです。
フラクタル心理学では、思考のロコモーションのタイミングをつかみ、成長の方向に適切に変化させることを学びます。
さて、大哺乳類展の帰り道、
ひょんなところで、こんなメッセージが目に飛び込んできました。
目的地がわかれば現在地が決まる!
なるほど。
目的地がわかれば、現在の自分に足りないところがわかる。
そのギャップを埋めるために思考のロコモーションをする。
これを心の修正に当てはめて考えると、こうなります。
目的地があるからこそ、心の修正点が明確になるし、修正も進む。
目的地がないのに修正だけし続けても、自信を失うばかりです。
ロコモーションには、どうしても方向性(成長)が必要なのです。
ちろん、現在地が全くわからないないのに、方向性も何もあったものじゃありません。
だから、現在地(今の自分)を知った上でこそ、目的地を作れるとも言えます。
トンネルをどちらから掘るかということと似ていますね。
何れにせよ、目的地の中に現在地を知るヒントがあり、
現在地の中に目的地も内包されているのです。
フラクタル心理学を学ぶと、このように多様な意味づけの世界から、本質(エッセンス)を導き出し、応用できるようになっていきます。
そろそろ、ロコモーション必要ですね!